最北の地を目指して・・・。(2日目)の続き

火の玉レッド

2007年07月20日 21:59

宗谷岬の上にある公園で、地平線から浮かぶ朝陽を見たボクは、心が十分に満たされた。
ボクは興奮冷めぬままMTBにまたがり、宗谷丘陵に向けて出発した。


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宗谷丘陵。

丸みを帯びた丘陵地が連続して連なる地帯。
その丘に立ち並ぶ風車。
放牧されている牛。


道北に行ったなら、是非行って欲しい所があるんですよ、職場の作業療法士(OT)がボクに言ってくれた言葉だ。
その行って欲しい所って言うのが、「宗谷丘陵」の事。

   まるで日本じゃないみたいな世界なんです。
   1時間位ぼけ~っとしてられる、そんな場所です。

う~ん、言い過ぎじゃないの?(笑)

これらは、去年の利尻&礼文島MTBツーリングで稚内までの行き先を相談した時のボクとOTとのやり取りなんだけど・・・・。

結局。
去年は、宗谷丘陵には行かず、そのまま帰ってきた。

理由は雨降りだったし、ツーリングでの疲労も加わり、行くのを止めた。

それからおよそ1年後の7月・・・・。
宗谷丘陵を自転車で走ったらどんなに気持ちが良いだろうか、そう思ってボクは道北をMTBで一周してみようと思い立った。

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ボクの宗谷丘陵への思い入れはこの辺にして・・・・・・・(笑)。

ボクは、宗谷岬の上にある公園で気持ちの良い朝陽のシャワーを浴びた後、朝食を摂り、テントを撤収後、ボクは公園を後にした。

ボクが泊まった公園の上に丘陵地はある。

ペダルを踏んで数分、視界には牧草地が開けてきた。


牧草地の緑。
オホーツク海の青。
牧草のロール。
澄んだ空気。
青い空。

そのどれもがボクの気持ちを高揚させた。

気持ち良い。

やがて姿を現す、風車群。


放牧された牛。
風を捉える白い風車。

何だか “ 画 ” になる組み合わせに、思わず頬がゆるむ。



この丘陵地。
正しくは、周氷河地形と言うらしい。
およそ2万年前から、この大地は凍り、溶け出すと言う事を幾度と無く繰り返し、大地は丸みを帯び、何とも柔らかい丘が形成されていったらしい。

2万年前・・・・・・・・。

はるか遠い昔。
ボク等の祖先のモンゴロイドがアメリカ大陸に渡ったのも、大体この頃。

ボクの祖父の何代前かは、確実にどこかの地に生きていた。

2万年前のその祖先は、毎日一体どんな景色を見ていたんだろうか。


そんな事に思いを馳せながらボクは、このツーリングの目的地でもある丘陵を去った。

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宗谷丘陵の裏側に当たる森林地帯も、丘陵に負けず劣らず見事だった。

アップダウンのある道で、ペダルを回す気持ちが萎えるものの、濃い緑はチョッと圧巻だった。
残念な事にデジカメの電池切れで、その風景を撮る事は出来なかったけど、印象的な森林帯だった。

ボクは、その深い緑の道をMTBで走りながらあることを考えていた。

もしも、あの丘に風車も牛も牧草地も無かったら・・・・・。
一体、どんな風景なんだろうか。

周氷河地形と言う大変希少なモノならば、周りに何も配さず、保存していたとしたら、そこに広がる風景はどんなだろう。

そんな事を考えながら、ボクはペダルを踏む足を速めた。

(続く・・・・)

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