エコロボット
甥っ子君は弱冠7才でロボット工学の博士号を取得しており、今回ボクにご自慢のロボを披露してくれた。
頭や口、耳や目、足、何かリボンみたいなものや、ここから空気を吸い込んで息をするんだと言う各部の詳細な解説を博士から受けた。
その間、ロボは威風堂々と鎮座しており、ピクリとも動かず微動だにしなかった。
名前が無いとの事で、ボクはエコロボットと名付けた。
どうやら博士も気に入ってくれたらしい。
洞●湖サミットで注目を集めるウ●ン●ーホテルを思わせるその風体は、正にエコロボットの名に相応しく、そのロボでエコを提唱しょうじゃないかと博士に提案したところ、お気に召さず、ピンと来なかったようだ。
博士、腕がないのですがと上申すると、満面のにやけ顔で、良いっしょ、良いっしょと、その場を強引に押し切ろうとする辺りに、一族の血の繋がりを感じた。
腕?、そんなもの飾りです、偉い人にはそれが分からんのです、と一端のメカニックを気取ってみたところで、設計から組み立てまでマルチにこなす博士にしてみたら、ただの戯れ言に過ぎぬようだった。
あの博士なら、ロボを実用化する事も夢じゃあるまい…。
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